【マップに工夫】毎日稼働する業務用ロボット掃除機RULO Pro

ビルポ事務局

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有明テニスの森公園、テニスコート管理における
ロボット掃除機『RULO Pro』の導入とその効果

1万人を収容する「有明コロシアム」のほか、ショートコート、屋外コート、インドアコートを備えた日本有数のテニス競技施設である有明テニスの森公園。東京都から指定管理者として委託を受け、管理・運営を行っているのが東京港埠頭株式会社です。

インドアコートの清掃作業において、パナソニックの業務用ロボット掃除機『RULO Pro』が導入され、効率的な清掃が実現されています。この記事では『RULO Pro』導入に至る経緯と効果について、導入を担当した東京港埠頭株式会社公園事業部の主事、須藤氏へのインタビューを通じて紹介します。

導入前の課題と背景

RULO Pro』導入前のインドアコート清掃に関する課題を須藤氏は以下のように説明します。

「インドアコートは通路を挟んで4面ずつの計8面あり、それを営業時間終了後、業務用掃除機を使って、毎日2人体制で清掃していました。4面あたり約40分の時間がかかります。21時からの作業になることと、施設内の設備点検や施錠なども行わなければならないため、広い面積の掃除機掛けがとても大きな手間になっていました」

mori02b.jpg▲今回インタビュー取材にご協力いただいた東京港埠頭株式会社 公園事業部の須藤幸春氏

有明テニスの森公園は2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会のテニス競技の会場であり、大会の開催に合わせクラブハウスとインドアコートの改修工事が行われました。コートが新しくなったタイミングで他社清掃ロボットを導入しましたが、清掃範囲が広いためにセンサーが反応せず、自機の位置を見失ってしまうという問題が発生。コート内にいくつもの間仕切りを設置することが必要でした。

この間仕切りはコート1面に対して10個以上あり、しかも毎回正確な場所に設置しなければなりませんでした。作業完了後には撤去も必要で、かえって手間がかかるため一時ロボットによる清掃を断念、手動で清掃を続けていたといいます。

しかし、東京2020大会後に開放されていたインドアコート、ショーコートに加え、2023年4月から屋外コートの一部が先行解放、5月には屋外コート全39面(屋外ハードコート23面・砂入り人工芝コート16面)が全開放されて施設利用者が倍増。営業終了後の業務も増加したため、インドアコートの清掃を省力化する必要性が増したのです。

なぜ『RULO Pro』が選ばれたのか

須藤氏はインターネットで業務用ロボット掃除機を調べ各社に連絡、試走を行いました。そんな中で優れた性能を発揮したのが、従来品より検知範囲を約7倍に高めた長距離レーザーセンサーを搭載し、大空間の清掃も得意とするパナソニックの新型『RULO Pro』(MC-GRS2M)でした。

mori03.jpg▲従来はスイーパーを使い清掃していた全8面のインドアコート

「以前使っていたロボット掃除機よりも小型で軽量だったので、移動がしやすいと感じました」と語る須藤氏。また、操作も容易で誰でも使える点や以前使っていた清掃ロボットと比べて安価であったことが導入の決め手となりました。

導入までのスケジュールと準備

プレイによってコートにはフェルトのクズが出ます。これがたまると見た目が悪いだけでなく、踏みつけて滑るといったことになりかねないため、毎日清掃する必要があるのですが清掃対象となるテニスコートは広大。

mori04.jpg▲小さなフェルトのクズもたまればプレイに支障が出ることも

試走ではバッテリーの問題もあり、1機で1度にすべてを清掃することはできませんでした。

その後、清掃マップを細かく分けるなど、デモ機によるテスト運用を繰り返す中で8面あるコートを4つのエリアに分割して作業させることが最適だと判明。最終的に『RULO Pro4機の契約が決定しました。

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「マッピングはすべてパナソニック側が行ってくれ、また当施設オリジナルのマップが記載されたマニュアルをご用意いただき、スタッフ各員への共有も非常にスムーズに行えました」

HPへの問い合わせから実際に導入するまでのスケジュールは約3ヶ月間。打合せからデモ機のレンタル、意見交換会、そして導入時のレクチャーまでとても丁寧な対応だったと須藤氏は振り返ります。

実際にどのように使っているか

RULO Pro』の導入後、清掃業務は大きく変わりました。

「インドアコートの清掃は以前から、委託している清掃業者ではなく我々職員が行っていました。現在『RULO Pro』の操作を行うのも職員です。コート間のネットを開け、スタート位置にセッティングし、スタートボタンを押すだけ。操作方法も難しいものではなく、すぐに受け入れられました」と須藤氏。

RULO Pro』は毎日21時から営業終了後の清掃に使用されています。保管場所はコートの隅で、所定のスタート位置まで素早く移動させることが可能。運転スタートさせたあと、職員2名はロボットではできないコート脇のベンチと審判台周りを掃除機や粘着クリーナーで清掃します。

人が行う清掃作業は従来の40分から1015分程度に短縮されました。

夜間、『RULO Pro』はマップに基づいた清掃を続け、作業完了後はスタート位置に戻ります。翌日、朝番担当の職員が保管場所に移動させてバッテリーを交換。その際、ゴミのたまり具合を確認し、ゴミパックの交換を行います。

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    ▲清掃前には各コートの間に張られたネットを開き、端まで寄せる

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    ▲軽量なためスタート位置までの運搬も楽だと語る須藤氏

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    ▲コート脇の審判台、ベンチは人の手によって清掃が行われる

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    ▲『RULO Pro』を4機運用することで、一晩で8面の清掃が完了

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    ▲コート隅の保管場所。バッテリー交換、ゴミ捨てはここで行う

導入後のメリットと今後について

RULO Pro』の導入がもたらした最大のメリットは、スタッフの省力化と時間の短縮だったと須藤氏は語ります。

「これまで負担となっていた清掃作業の時間を短縮でき、その時間を売上処理、施設の点検、施錠などの作業に充てることができるようになりました。特に、快適なサービスを提供のために施設の清潔さは欠かせないので、手間をかけずに清掃を行えるようなったのは大きな成果でした」と満足げ。また、以前使っていたロボット掃除機に比べコスト削減にも成功したと言います。

mori11.jpg▲作業完了のメール通知を受け、清掃状況を確認する須藤氏

コートの隅に置かれた『RULO Pro』に気づく施設利用者も多く、営業終了後の様子を見ていた方がツイッターに投稿するなど、最新の機械を導入している施設であるというアピールにも役立っているのだとか。

mori12.jpg▲夜間、職員が退館後も黙々と作業を続ける『RULO Pro

今後は『RULO Pro』の活用によって生まれた余裕で、コートの外周など、普段できていない場所の清掃を行うなど、これまで以上に利用者が快適にテニスをできる施設環境やサービスを提供していきたいという須藤氏。この成功例は、テクノロジーが業務をどのように変革し、労働力を最適化することができるかを示す一例と言えるでしょう。

  
  

■導入現場紹介
有明テニスの森公園

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東京、有明にある都立の海上公園。様々なテニスの公式大会が開催される園内にはテニスコートのほか、芝生広場、ジョギングコース、遊歩道などがあり通年入園が可能。入園料は設けられていない

・住所 〒135-0063東京都江東区有明2丁目2−22
・URL https://www.j-quad.co.jp/

■管理会社紹介
東京港埠頭株式会社

20084月、財団法人東京港埠頭公社の業務を承継して、東京都の出資により誕生。外貿コンテナ埠頭ほか、東京都などの公共施設及びこれらに附帯する施設等の管理・運営を行う

・住所 〒135-0064 東京都江東区青海2丁目4−24 青海フロンティアビル10
URL  https://www.tptc.co.jp/



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商品についての問い合わせ先

『RULO Pro』の製品ページは こちら

RULO Pro』のデモ依頼、商品の問い合わせについては こちら

RULO Pro』のカタログダウンロードは こちら


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